シロナガス島への帰還 考察と感想

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クリアしたので感想。

前回プレイ中の感想と考察はこっち。

シロナガス島への帰還 DeadEndまでの感想と考察
とりあえず初週のデッドエンドまで行きました。考察に関しては間違ってたら笑ってくれ。感想ぶっちゃけ「面白いノベルゲー」以上の評判を聞かずにプレイしたが、まさかの孤島モノでびっくりした。というかパッケージにいる...
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全体の感想

プレイ時間は本編が9時間30分くらい、EXTRAが1時間30分くらいの併せて11時間くらい。途中DeadEndまで2周したから、ストレートに行けば6〜7時間くらいで本編は終わるんじゃないかな。

ちょうど良い感じで収まっててよかったと思う。クズはみんな死んだし、残念な人も間違いなくいたが、それにしたって最後は幸せな結末を迎えれたと思う。ジゼルとか。

アウロラに関してはなんとも言えない。物語開始時にはもうアウロラという存在はなくて残滓のようなものしか残っていなかったけれど、それでもその残滓が池田を導き、アレックスに生きる道を与え、多くの人に影響を与えたのは間違いない。

アウロラがいなかったらノーマンも開発した不死薬へのカウンターをジゼルに託さなかっただろうし、遅かれ早かれ不死になったヴィンセントを止める手立てもなかったんじゃないかと思う。題名からも分かる通り、この作品は間違いなくアウロラの物語と思う。

それにアウロラから臓器移植を受けた人たちはしっかりと生きていて、アウロラにとっては地獄の中でも多くの手向けを得たんじゃないかな。

ジゼルも大変な苦労人だけど、最後は復讐も果たせて、アキラとも和解できてよかった。

何よりアキラやアウロラの形見とも言えるアレックスを生還させることに成功したのは本意じゃないかな。

ねね子は本当になりゆきであの場にいたという感じだったが、それでも最後は自分の見た記憶に意味をつけられて良かったと思う。

推理パートもちゃんと推理しててよかったと思う。与えられたヒントだけで答えは見出せるし、実際初回のウィザード当て、トリック当て、犯人当て、全部1発で答えを当てれたから難易度は難しくない方だと……思う。

普段推理ものの小説とかは「はえーそうなんだー」くらいで何も考えずに読んでるけど、それくらいの認識でも解けたからゲームとしてある程度成立してるんじゃないかな(まぁ小説の場合、途中で読者にわかっちゃうと後が面白く読めないってのはあると思うけど)

ただ一ついうなら、DeadEndに分岐する選択肢だけはちょっと易しくしてくれれば嬉しかったかな。選択肢間違えてタイトル画面にいくのあそこが初出だし、一週目は必ずあそこにいくのかと思った。

実績を見るとDeadEndに行かずにクリアまで言ってる人の方が多い
実績を見るとDeadEndに行かずにクリアまで言ってる人の方が多い

振り返ってみると「あそこで正しい暗号送れない」→「ねね子がエレベーターで地下に行けない」→「皆殺しエンド」というのはわかるんだけどね。

ヴィンセントに関しては話がやや性急だったような気もするが、逆に話の本筋(アウロラとか)とはあんまり関係ないしダラダラやられてもしょうがないからこれぐらいがちょうどよかったと思う。

マッシブさが全てを持っていった
マッシブさが全てを持っていった

こいつも小物だったな……。作中で一番強かったのはジゼルかアウロラだと思う。

アウロラ

Dead End 時点でのブログ記事でアウロラは「昔ここに居て、家族は人身売買されてた少女じゃね?」という考察をしていたが当たってた。あと部屋割りがないことも。ここら辺は気付ける人は多いと思う。

Dead Endを一度迎えて、2周目をプレイ中に「アウロラ、実は主人公以外と会話してないしなんなら認知もされてねーじゃん!」と気づいた。一晩寝てから2周目をプレイしたのが効いたんだと思う。

「主人公の脳内の中にしかいない、主人公にしか見えないキャラがいてもおかしくない」という前提がないと気づけないとは思う。

しかし冷静に考えるとシミュレーション仮説はDead End 時点ではなく物語開始時点で示されているので、勘の鋭い人は1周目のトマス死亡あたりで気づけたんじゃないかと思う。上の画像で思いっきりアレックスの背中に手置いてるわりに、何も言及がない。

(シミュレーション仮説についてはホテル入り口で銃撃を食らった段階くらいで死亡選択肢を踏んでると強調されるのもある)

プレイ中はなんでアレックスに手を置いているんだ……?と思ってたけど、クリアして改めてこの画像を見たら「そういうことね……」と気づいた。みんなも気づいたよね?

あとどうでもいいが前回記事で「アウロラは化け物になる」って書いたけど、なるっていうか既になってた……。ごめんよ、アウロラ……。茶化してごめん……。

トマス・レイモンド殺害とジェイコブ

これに関しては前回の記事の考察が8割くらい当たってて嬉しかった。

『透明な殺意』=超能力説はハズレだったが、それ以外はおおよそあたってたのでヨシ!!

窓を使って移動した説も斜め移動という点は見落としていたが結果としては一部あってたのでなんとも。

「透明な殺意」は実際トリックを聞いた時、ありそうだなと思えるのがすごい。確かにエタノールの炎って足元にあったら見づらいと思う(やったことはないけど、光度は強くないから日光の照度が強かったら見づらいと思う)

しかし透明な殺意、思ってたよりエグかった。何がというと、ジェイコブが笑いながら少女に使ってたことが。

しかしジェイコブは『俺の知ってるものより数段格が上』と言っていたが、やってること、変わんなくない……?ひょっとして殺害方法がバレた時に「いや、俺あそこまでエグいことしてないからな?」という言い訳がしたかったのか?

それに加えて、幼少期から順当に成長したジゼルを見て何も気づかなかったのも相まってジェイコブは幼い子供を笑いながら焼き殺せる上にしかも顔すら覚えていないクズだということが窺える。

その割にこいつは弾丸1発で死ねてるのが残念。トマスもこの組織に関わっている以上クズなのは間違いないが、ジェイコブは明確に遊びとして楽しんで殺してる格上のクズなのでもっと苦しんで欲しかった。生きたまま化け物に食われるとか。

リール

前回記事では「ウィザーズはアレックスじゃね?」と言っていたが残念はずれ。特に根拠はなかったが……。

医者リールとして振る舞っていた時より、ウィザーズとして振る舞ってた方が好きだったなぁ。

正体がバレたあとにヤケ酒飲むの好き
正体がバレたあとにヤケ酒飲むの好き

登場人物の中では唯一、池田を除いて「良心のある大人」という感じだった。それこそまさしく死ぬのが惜しい。けど、そう言った良心含めて自ら死を選ぶような人間だったとも言える。(良心ある大人としてはジゼルもそうだったが……)

ここジョジョ風味
ここジョジョ風味

細かい謎

ホテル入り口での銃撃

ホテル入り口の銃撃の件は見落としがなければ説明がなかった気がする。

ただ暗視装置を持っていたのと、銃を持っていたことを考えると屋敷側の人間だと思う。まさかリールが銃撃してくるとは思えないし。

ジゼルに関しては銃を持ってる描写がないんだよなぁ。爆弾持ってるくらいだから持ってても全然不思議じゃないんだけど。

ただ直前で「アキラの部屋の明かりが消えている」という描写があるのでたぶんアキラはジゼルの部屋に行ったか、もしくは部屋外に歩いてるんだろうと思う。そうなるとアキラとジゼルが一緒なのは間違いない。(アキラがまさか8時に寝るとは思えない……)

ここを考察するにあたっては、ここで銃撃し返す選択肢は実際には起きていない出来事ということに注意する必要がある。

なので銃撃を食らってからのシーンは機械によって適当に保管され、池田が自然と納得するような人物が出てきてるだけの可能性が非常に高い。

ジェイコブなのか……?
それとも別の……

…………ッ!
……馬鹿な……何故お前がここに……。
トマスを殺したのもお前なのか?
何故、トマスを殺す必要があったんだ……。
お、俺はもしやとんでもない間違いをしていたのか……。
何か重大なことを見落とし……すべては根本から間違っていた……。
そういうことなのか……?

ジェイコブなら「馬鹿な」とは言わない。

「それとも別の……」から迫り来る人影についてある程度ジェイコブ以外も想定してるように見える。その中で「馬鹿な」と言うからにはよっぽど予想外だったと伺える。

というわけで考えついたのが、もしかしたら現れたのはねね子かもしれないということ。

この後に「……ねね子……」と心の中で呟く描写がある。それを残されたねね子を心配する呟きと解釈できるが、ここに見えているのがねね子と解釈する余地もある。

逆にジゼルとかがここで見えていても「なぜトマスを殺す必要があったんだ」とかわざわざ疑問に思うこともないと思う。

「全ては根本から間違っていた……」というのも、ここは水槽の脳だよという伏線なんじゃないかと思う。

このシーンはこれ以上考察のしようがない。実際に撃ってきたのはたぶん屋敷側のヴィンセントかアビーのどちらかだとは思う。

アウロラとの会話

地味に謎なのはアウロラと池田の最後の会話。

「管理されてる……」というセリフから自分が機械の中の存在だということは気づいてるんだと思う。

「シロナガス島の悪魔は……」は何を伝えたかったんだろう。「私だ」ということかな?でも自分でそのことに気付けるんだろうか……。

まぁ深く考えてもしょうがないので、たぶん「早く目覚めないと大変なことになるから、些細な違和感で記憶の綻びを見つけろ」というぐらいに捉えておくのがいいのかも。

毒蛇の件

毒蛇を投げ込まれた件。最初はよくわからんかったけど、考えてみればシンプル。

ジゼルは「ヴィンセントに呼ばれたため席を外していた」ということなので、投げ込んだのはアビー。

なぜなら「ブラックマンバはレイモンドが飼っていた」=「蛇は屋敷側の人間にしか調達できない」ということなので、屋敷側の仕業だというのは確定。ヴィンセントと一緒にジゼルが席を外したのなら、アビーしかいない。

ジゼルが席を外したのはおおかた「別にこいつら死んでもいいや」ということだと思う。

屋敷側が殺そうとした理由としては「部外者に秘密をバラそうとしている」ということか。

蛇を使った理由としては「苦しんで死ぬことになるぞ」という見せしめ? トマス殺人と同一犯に見せるためかと思ったけど、ブラックマンバがレイモンドによって飼われてるのはジェイコブも知ってたしなぁ。

ちなみに最初から最後まで、屋敷側とジゼルは繋がってないことに留意する必要がある。

ウィザードおよびトリック当てを外したときの皆殺しエンド

容疑者リストにいるのは「リール」「ジゼル」「アウロラ」「アビー」というところだろうけど、アウロラはまずナイフが使えなさそうなので除外。

アビーもまだ解除コードを手に入れてない段階で殺すとは思えないので除外。ちなみにアビーを含むならヴィンセントも含むけど、そこは考えても答えがでないので除外。

リールに関しては同機がない。というのもウィザーズの正体当てに失敗したときなら「正体露見を防ぐため」という線も考えられるが、このイベントは「なぜレイモンド卿は油断して殺されたのか?」という選択肢を間違えたときにも発生する。その選択肢はウィザーズの正体がリールだと判明してから発生する。

となるとジゼルがやったと考えて良い。

部屋の中にはナイフを持ったねね子の他、血まみれのアキラとジゼルの姿がある。リールは……どこだ?

「へ、部屋が突然暗くなって……何かが動く音と、銃声が聞こえて……き、気がついたらボクがナイフを握ってて……。」

発砲したのはリールだろう。ただ、リールが犯人だとするとわざわざ停電を起こす必要はない。明るい方が撃ちやすいだろうし、逆に銃持ちを不利にするための停電とも言える。

そして凶器はナイフなのは明確。ナイフが血まみれなのと、アキラの死体が血まみれなのでジェイコブと同じく頸動脈を切られたものだと考えられる。

めちゃくちゃ明るさ補正かけてる
めちゃくちゃ明るさ補正かけてる

このシーン、良くみるとアキラは素直に倒れているのだが、ジゼルはなぜか毛布がかけられている。そしてジゼルはあんまり血まみれじゃないし、ジェイコブとアキラは仰向けに倒れてるのにジゼルはうつ伏せに倒れている。

なのでおそらくジゼルは生きてると判断していい。こじつけのようだが、その直前で「アレックスの部屋に電話が繋がらない」と嘘を言ってる分も含めると間違いなくジゼルだろう。

上記のことをまとめると、こんな感じじゃないだろうか。

  1. ジゼルはなんらかの方法で停電を起こす
  2. 廊下の停電が復旧する
  3. リール発砲
  4. 暗闇の中でアキラとリールを殺す
  5. 後から戻ってくるであろう池田を撹乱するためにねね子にナイフを持たせる
  6. リールの死体を隠し(おそらくベッド裏とか)、自分は死んだように見せかけるためにベッドの上で死体の不利をする(喉元を見せないためにうつ伏せになった?服の血を隠すために毛布を被った?)
  7. 池田が戻ってきてもう一度廊下を停電させる。アレックスを殺し、池田を殺す。その後にねね子を殺す。

ちなみにこのシーン、池田視点だと停電が発生して復旧後、銃声が聞こえているが、2階の部屋の中はずっと照明がついていないようなのでそこは注意する必要がある。

EXTRAの感想

本編のおまけ……の割には味が濃すぎる。謎解きがない分気楽だったけど、正直蛇足感はある。

語られるコワイ話は三者三様で好きだった。一番怖かったのはいきなりホラー路線に入ったアキラの話かな。

オチとして一番好きなのはアレックスの5c#EE%4オチ。SFとしてはねね子の無限ループ(?)オチも好きだし、いきなり地面に消えるアキラのオチも好き。結局全部好き。

途中から寺生まれってすごいだの、宇宙人大爆発だのクスッとくるようなものも入ってきてナンダコレハ……という感じだったけど小話の内容はよかった。良くも悪くも作者はこういう話が書きたかったんだな……とも思う。

ねね子の脇描写のせいでねね子を見るたびに(でもこいつワキ剃ってないんだよな……)と思い続けてしょうがない(作者はこれが描きたかったのか……?)

まとめレビュー

定価500円とは考えられないほどの濃密さのゲーム。

悲しく、グロく、でも希望のある終わり方で本当によかった。

アウロラは優しさ100%の女の子という感じだったが、だからこそあんな地獄でも希望を次に繋げられたんだと思う。本当に、このゲームはアウロラの繋いだ物語でした。

その他、ねね子と主人公の小粋なやりとりが良い。一番印象に残ってるのは「やれやれ、僕はボイスレコーダーじゃないのだが」→「ボイスレコーダーの割にはやるじゃないか」

EXTRAに関しては、うーん……。良くも悪くも作者が書きたかった内容なんだとは思う。面白い部分はあったけれど、本編終了後の地続きの話としては感動の余韻を世界観ともどもぶち壊すのはちょっと……。

個人的には地続きの後日談と、世界観無視のハチャメチャパートで分けて欲しかったかな。そうすると後者は「あーこれはアンソロジー的な感じの別世界線の話なんだな」と納得もできた。

EXTRAはともかく、本編はとてもまとまってて面白かった。トリックも無茶な範囲じゃないし、真剣に考えることができた。

繰り返すけど、ヴィンセントを倒せたのはアウロラから繋がったノーマンとジゼルの絆のおかげで、少女を食い物にしてきた男の末路としてはふさわしいものだと思う。

まだプレイしたことない人がいるなら、Steam版は定価500円で買えるしぜひ買って欲しい。Switchではフルボイスで発売されるので、それを待ってもいいかな。

このブログの中の人
つるぎ

FPSとTPSが大好きなソロゲーマーです。
無駄に考えるのが大好きなのでこのブログで発散してます。

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つるぎろぐ。
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