歴代の地球防衛軍と比べると、地球防衛軍5はストーリーが凝っていました。
ただし疑問点も多く残ったのが事実。ここではSF好きとして考察した結果を記しておきます。
また、考察の一助になるかもしれない本を紹介しておきます。
この記事には地球防衛軍5のネタバレが多分に含まれています。
ストーリー要所まとめ
- 17年前にインドで宇宙船の残骸を発見
- 神話「空から黄金の船が降ってきた」ビマナと命名
- → EDF結成
- 「宇宙タマゴ」について
- タマゴから現れた神が人々に文明を授けた
- 世界中に同様の神話があるのでほぼ確実
- タマゴから現れた神が人々に文明を授けた
- エイリアンは地球を汚染しようとは考えていない
- 核などの広域兵器を使わないため
- 巨大生物の中には大気の汚染を浄化する微生物が含まれている
- 最終的に何をしたいかは不明だが、差し当たり人類を消し去りたいらしい
- 「エイリアンは山に怪物を投下してるんですよ……山に逃げた人々を殺すために!」
- 「痕跡さえ残さず文明を消滅させる……」
- 「かの者」が死んだら撤退する
コロニストとコスモノーツ

コロニストは大気汚染を経験したことのない、どこかの星から連れてこられた哀れなクローン兵士。
コロニストのそれらが明らかになる前に
「あれだけの文明を持っていながら大気汚染を経験していない……?」
「文明の主は別にあるのかもしれません」
という会話があります。
大気汚染への耐性の有無を文明の主か否かとするならコスモノーツも大気汚染に弱いので文明の主かどうか非常に疑わしくなります。
2018/01/20追記:
大気汚染に弱いのはコロニストと変わらず、しかし直面したから対策として宇宙服のような汚染への対抗策を作り出したと解釈すべきなのでしょう。
ただしコロニストとコスモノーツには以下の違いが見受けられます。
- コロニストは洗脳(?)を受けているが、コスモノーツはそうでもない
- コロニストは宇宙服を着ておらず、生命維持装置しかつけていない
- 揚陸特化で、あくまでも戦闘要員
- 宇宙服を着ているコスモノーツはマザーシップ等の船を運転してる?
- 一部のコスモノーツは「かの者」に召喚される
- ある程度高い立ち位置にいる?
少なくともプライマー侵略軍の運用要員ではありそうです。宇宙服着てるってことは船外活動とかするのかもしれませんし。
コスモノーツたちがプライマーヒエラルキーのどこにいるかはわかりませんが、少なくともコロニストのような使い捨ての立場ではないのでしょう。
余談ですが逆再生するとEDF隊員の声になるのはコロニスト・コスモノーツ・「かの者」共通なので、言語自体は共通の模様です。
公式サイトにはコロニストは人類同等の知性、コスモノーツは非常に高い知性を持つと記述されています。

侵略生物とコロニスト
怪物と呼ばれている侵略生物、α型・β型・γ型ともどもそれぞれ蟻・蜘蛛・ダンゴムシにそっくりです。
しかし、劇中では一言もそういうことに言及がありません。「怪物だぁ!」の一言で収められています。
これに対して「(平成)ガメラの世界に亀がいないのと同じように、この地球には(リアル世界にいるような姿形をした)蟻・蜘蛛・ダンゴムシがいない1のでは?」という説を聞きました。なるほど。
人類とコロニストが初めて遭遇した際「人間と似すぎている、撃ちたくない!」という発言があります。
タッドポールともどもカエルと言及されない……と思いきやタッドポール(tadpole)はオタマジャクシ2の意味を持つらしいです。
なのでもしかしたらカエルは地球にいてもおかしくない……のかなぁ。EDF世界でタッドポールという言葉がどういう意味を持つかはわかりませんが、おそらく地球にいる既存の生物と同じ名前をつけることはないと思うので、もしかしたら神話の世界の生物だったりするのかもしれません。
人類の正体
「あるいは、我々自身がプライマーが生み出した生物……あの怪物たちのようなものなのかもしれません」という発言があります。
ただの思いつきのような発言ですが、考察を重ねるうちに「そうなのかもしれない」と思えるようになってきましたので記します。
EDF兵士はコロニストを見て「あれがエイリアンか……人間そっくりだ!」と言い、本部は「まるで人間だ……こうまで酷似しているとは」と評しています。
が、それ以上に驚くべき会話があることに気づきました。
「宇宙人の目撃情報があります」
「宇宙人……?」
「人間と酷似した生命体とのことです」
「エイリアンは人間と似ているということか?」
「頭が1つ、目が2つ、手足は2つずつ、二足歩行です」
「完全に人間と同じというわけか……。信じられん」
これからわかることは以下です。
- 少なくとも地球では頭が複数ある生物が珍しくない
- EDF世界の地球は私たちの地球と生態系が大きく異なる?
- 実際に目にしたわけではなく「頭が1つ、目が2つ、手足は2つずつ、二足歩行」という情報だけで人間と同じだと評することができる
よってこのことからこの世界に人間に似た生物はいない、すなわち猿はいないんじゃないか?という推測が浮かび上がってきます。類人猿がいないとなると驚くべきことです。この世界では空飛ぶスパゲッティモンスター教が市民権を得てしまいます。
類人猿がいないとなると、人類はどこから発生したの?という話になりますが、ここで冒頭の「プライマーが人類生み出した説」につながります。
初めて聞いた時は唐突すぎて「そういう噂だ(定型文)」って感じだったんですが、ここにきて信憑性がでてきます。
「空から黄金の船が降りてきた」という神話があるくらいなので「人類は下から空を見て、神を見た」すなわち地球には先に人間がいたと思っていたのですが、
- プライマーが人類を地球に放つ
- しばらくしてプライマー訪問(神話)
- さらにしばらくして地球侵略開始
と考えると矛盾もないでしょう。あるいは「墜落した宇宙船に乗ってたのが人類だった」という推測もアリかもしれません。ここら辺は妄想次第で色々とストーリーができますね。
ただし上記の説はある疑問点を残します。それはコスモノーツです。
「人型のロボットです! 敵の新兵器だ……!」
「以前のエイリアンとは違う! 人間形(がた)じゃないぞ!」
「人間には似ても似つかない!」
これらはEDF隊員の言葉ですがコスモノーツはコロニストと同様「頭が1つ、目が2つ、手足は2つずつ、二足歩行」という条件に合致しています。
少なくとも初見の印象は「人型のロボット」ということなので人っぽい形ではあるんでしょうが……。


マザーシップは10隻+1隻で全部で11隻です。
ただし2018/01/18現在公式サイトには12隻と書かれています。

「地球に降りてきた順番にナンバー1〜10で、観測自体は12隻だったけど残り2隻が降りてこなかったから番号なし」とも言えなくはないですが「10隻のマザーシップを撃墜すれば勝利」的なことを指令本部が言っているので恐らくそうではないのでしょう。
開発のミスと捉えるか、次作への伏線と捉えるかは好きな方を選んでください。私は前者です。
ナンバー11は
「怪物を引き寄せてる……何かがあるぞ!」という流れから後に「(変形して)間違いない、こいつがコマンドシップだ!」と言われていますがこれについてはよくわかりません。
かの者が出てきた以上、結果的にはコマンドシップだったと言えるのですが「変形はこれまで報告されていない」 → 「コマンドシップだ!」という流れは正直謎です。
それまでに巨大砲台を墜とした例はなかったので、他のマザーシップも巨大砲台を墜とされたら必要があり次第変形する、という可能性もなくはないからです。
基本的には宇宙からテレポーションアンカーやらデュロイやらを投下していて、さらに「直下からの攻撃を嫌う」という本部の言葉もあるので地上に姿を表すことの方が珍しいのでしょう。
マザーシップが直接攻撃に乗り出したのは(少なくともプレイヤーが分かる範囲では)潜水艦を攻撃するときだけでした。
かの者
「かの者」はサイコキネシスを使います。
唐突と思うかもしれませんがSF界ではそう珍しくありません。涼宮ハルヒとか親戚ですし。
こいつが居て、死んだら撤退ということは少なくとも以下のことが言えます。
- 「かの者」はプライマー地球侵略部隊の大将である
- ナンバー1〜10までには「かの者」と同じような存在はいない
2番に関してですが、仮にナンバー1〜10にそれぞれ「かの者」のような存在が乗っていたら「ククク……奴はかの者の中では最弱……。所詮親の七光りで大将になっただけの者よ」みたいな感じで引き継ぎが現れてもおかしくないからです。
外見自体はコスモノーツに似ている、と言えなくはありません。
が、言及がないので関連性は不明ですね。


プライマーの目的
プライマーは人類に文明を与えた上で、人類を消そうとしています。
戦略情報部の人が
「宇宙人の存在に気づいて人類はEDFを結成したが、それがプライマーを怒らせたのかもしれない」
と言っていますがこれは憶測なので、それで決定というわけではないと思います。
プライマー及び「かの者」の行動と、不可解な点をまとめてみます。
- 紀元前に人類へ文明を与えた
- 2022年に人類へ侵攻を開始
- 人類を殺しつくすつもりだが、地球を住めない死の星にするつもりはない
- 人類が滅亡寸前になると、コマンドシップと「かの者」は人類を直接殺しにくる
- ぶっちゃけ「かの者」とかいなくてもそのまま地球侵略できそうだけど「かの者」が死んだら撤退する
以上のことから、以下の推測が建てられます。
- おそらくプライマーの文明は紀元前の時点で現在と変わらないテクノロジーを持っていた
- 目的が地球の資源・土地なら紀元前の時点で侵略されててもおかしくないのでたぶん違う
- コマンドシップと「かの者」は少なくとも何かしらの事情・理由があって人類を直接殺しにきた。
- (「かの者」ではなく)コスモノーツたちはどうしても地球を侵略したいわけではない
1番については「我々がテレポーションシップと呼ぶものと酷似している」絵があることからそうなのでしょう。
2番について「最近になって事情が変わったんじゃない?」という推測も建てられますが、デュロイ登場時の「彼らは侵略に慣れすぎている……」というセリフを考慮すると地球なんて「資源・土地足りなくなったからどこか侵略するか〜」となった瞬間に真っ先に狙われるでしょう。と言うわけで違うと判断します。
侵略の目的ですが、唯一触れられているのは「EDFを設立したことによって彼らは怒ったのかもしれない」という話です。私はこれではないと考えています。
例えば「いずれ人類が成熟してきたら星間連合として迎えてやろう……。ん? 我らに歯向かう軍事組織EDFを作った? 野蛮だ! 粛清だ!」という感じで怒るのなら「なぜ平和主義を説かない?」「EDFが野蛮ならプライマーは野蛮ではないのか?」という疑問・矛盾が生じてきます。
それ以外にEDF設立に対して怒った理由が見当たりません。「文明の授け主である我らに対して恩を仇で返すとは!」みたいな超上から&押し付けがましい逆ギレをかましてくるとも思えませんし。
ただし「我々は彼らの存在に気づいてはいけなかったのでしょう」という発言はその通りだと思います。プライマーはそれこそ地球を侵略するのはいつでもよかったのですから、EDF設立が侵略のトリガーになったのだと解釈が可能です。
ここまでの情報を総合的に捉えて解釈すると、最も整合性の取れそうな説が「プライマーは戦闘そのものが目的説」です。私はこれを推します。
知的生命体に文明を与え、成熟しプライマー文明に対抗するような文明・技術・組織を作り上げたら勝負する。これがプライマーの行動指針だとすると全てに説明ができます。
- 「なぜ攻めてきた?」
- 戦うことそのものが目的だから
- 「かの者」の高貴なる暇つぶしだよ説
- プライマーはプレデターのような戦闘民族だよ説
- 戦うことそのものが目的だから
- 「なぜ人類に文明を与えた?」
- 「戦うこと」が目的で、初心者狩りをしてもつまらないから
- 「なぜEDFを設立したタイミングで攻めてきた?」
- そういう技術力があり、組織を立ち上げるのが開戦のトリガーだから
- 「なぜ広域破壊兵器を使わない?」
- 地球破壊爆弾とか使うと戦いにならなくてつまらないから縛りプレイ
- 「なぜ微生物で汚染を浄化する?」
- 地上での戦いを有利に進めるため。コスモノーツですら汚染に耐性はないのだし
- 「なぜ文明を消失させようとしてくる?」
- 文明を消失させれば人類は滅んでプライマーの勝ちになるから説
- もう一度人類を植え直してやりなおすよ説
- 「なぜコマンドシップと『かの者』は出てきた?」
- 暇つぶしとして最後は自ら遊びに行くよ説
- 戦闘民族として、戦いの締めは大将そのものがやるよ説
- 「なぜ『かの者』が死んだ途端、侵略できそうな地球の侵略を諦めて帰った?」
- 「かの者」が死んだ時点で「負け」たので
これが現状、最も穴のない説なのかな〜と思います。なぜ「かの者」が出張ってきたかというのもそれっぽい理由をつけれますし。
もしこの説が正しいとしても、これが言えるのは「『かの者』が出てきて、『かの者』が死んだらプライマーたちは撤退した」という事実がないとこの説を唱えることはできませんので、劇中で触れることができないのだと思います。エンディングとかに入れると完全に蛇足ですし。
(この説が絶対正しい!とまでは言いませんが、これ以上に自分で納得できる説が思い浮かばないので)
しかしこの説を採用すると、終わり方・勝った理由ともどもスッキリしない結末になってしまいます。 まぁ元々あまりスッキリする終わり方ではないですが……。
そういう意味だと、地球防衛軍4 / 4.1のフォーリナーは「割に合わない」として撤退するのなんてすごく「してやったり感」溢れる終わり方で素敵でした。
地球防衛軍3や4のラストは人類の底力や意地を見せ、囮になったりマザーシップを撃墜しました。
5もマザーシップが集結しようとしている点では同じですが、無線内容は後ろでごちゃごちゃ揉めているだけなので残念です。結局オペレーションオメガによってマザーシップを足止めしたのか・できたのかは不明ですし(発動から決着が着くまでの時間を考えると恐らくほとんど意味なかってでしょうね)。
ただ「やべっ、大将負けるって、救援行かなきゃ!」とマザーシップ運用しているコスモノーツが焦っていると考えるとちょっと面白いですね。「あ、負けたのかー……」と呆然と抜け殻のようになりながら撤退作業をしたのかもしれません。
あんまり意味がないかもしれませんが自分が考えた事を。
コスモノーツは大気汚染に耐性はある→それは自分の星の話であり別の惑星のウイルスにはさすがに耐性はない
あと、パッケージ地球に迫る光が11個ってこれはマザーシップ10+コマンドシップって事ですかね。
ウイルスについてはコロニストもコスモノーツも同条件なので目に見えないところで何らかの対策をしてるんじゃないかなと思います。
汚染物質というのは北京で大いに効果を発揮したと言うことから所謂PM2.5のようなその名の通りの汚染物質であると考えるべきでしょう。
その上で汚染物質に耐性のないと明言しているのですから、コスモノーツは
・そもそも文明の主ではない、コロニストと同じような存在
・大気汚染を経験したが耐性がつかなかったため宇宙服を着ている
の2択であると考えられます。
地球防衛軍5の元ネタは聖書やヨハネの黙示録かな?
神が降り立つとき、人類の7割が滅ぼされたり
マザーシップの数も使途を彷彿とさせる
個人的には『幼年期の終わり』『星を継ぐもの』あたりの影響を受けてるかなと感じました。
11番目の船はいきなり現れたことを考えると
何らかの理由で彼のものの乗った船が地球に墜落して故障
地球上で短時間飛行することくらいはできるけど帰還するのは不可能になってしまう
当時の地球で宇宙船を修理することも出来ず可能なら救援を呼ぶこともしたくなかったので、現地の知的生命体に干渉して文明を引き上げて宇宙船を修理させようと考える
ところが人類は過剰な武装を整えだしてしまう
それを自分を攻撃するためのものだと判断した彼のものがやむを得ず救援を要請する
彼のものが攻撃を受けていると判断した母星は地球に攻撃を開始、敵対勢力となった地球の文明を消し去り彼のものを救助するために行動を開始した
とか妄想してました
汚染物質については母星では大気汚染がなかったのか、無くなって長い年月が流れたために耐性のようなものが無くなったのか、大気汚染中に含まれる物質が地球と違っていただけのことなのか
色々予想は出来ますね
武器名の「ホーネット」も蜂がいないとすると変だし、武器関連は本編と切り離した方がいいのかもしれませんね。
サンドロット「へぇ!」