歴代の地球防衛軍と比べると、地球防衛軍5はストーリーが凝っていました。
ただし疑問点も多く残ったのが事実。ここではSF好きとして考察した結果を記しておきます。
また、考察の一助になるかもしれない本を紹介しておきます。
アーサー・C・クラーク 東京創元社 2017-05-28
ジェイムズ・P・ホーガン 東京創元社 2014-12-12
この記事には地球防衛軍5のネタバレが多分に含まれています。
ストーリー要所まとめ
- 17年前にインドで宇宙船の残骸を発見
- 神話「空から黄金の船が降ってきた」ビマナと命名
- → EDF結成
- 「宇宙タマゴ」について
- エイリアンは地球を汚染しようとは考えていない
- 核などの広域兵器を使わないため
- 巨大生物の中には大気の汚染を浄化する微生物が含まれている
- 最終的に何をしたいかは不明だが、差し当たり人類を消し去りたいらしい
- 「エイリアンは山に怪物を投下してるんですよ……山に逃げた人々を殺すために!」
- 「痕跡さえ残さず文明を消滅させる……」
- 「かの者」が死んだら撤退する
コロニストとコスモノーツ
コロニストは大気汚染を経験したことのない、どこかの星から連れてこられた哀れなクローン兵士。
コロニストのそれらが明らかになる前に
「あれだけの文明を持っていながら大気汚染を経験していない……?」
「文明の主は別にあるのかもしれません」
という会話があります。
大気汚染への耐性の有無を文明の主か否かとするならコスモノーツも大気汚染に弱いので文明の主かどうか非常に疑わしくなります。
2018/01/20追記:
大気汚染に弱いのはコロニストと変わらず、しかし直面したから対策として宇宙服のような汚染への対抗策を作り出したと解釈すべきなのでしょう。
ただしコロニストとコスモノーツには以下の違いが見受けられます。
- コロニストは洗脳(?)を受けているが、コスモノーツはそうでもない
- コロニストは宇宙服を着ておらず、生命維持装置しかつけていない
- 揚陸特化で、あくまでも戦闘要員
- 宇宙服を着ているコスモノーツはマザーシップ等の船を運転してる?
- 一部のコスモノーツは「かの者」に召喚される
少なくともプライマー侵略軍の運用要員ではありそうです。宇宙服着てるってことは船外活動とかするのかもしれませんし。
コスモノーツたちがプライマーヒエラルキーのどこにいるかはわかりませんが、少なくともコロニストのような使い捨ての立場ではないのでしょう。
余談ですが逆再生するとEDF隊員の声になるのはコロニスト・コスモノーツ・「かの者」共通なので、言語自体は共通の模様です。
公式サイトにはコロニストは人類同等の知性、コスモノーツは非常に高い知性を持つと記述されています。
侵略生物とコロニスト
怪物と呼ばれている侵略生物、α型・β型・γ型ともどもそれぞれ蟻・蜘蛛・ダンゴムシにそっくりです。
しかし、劇中では一言もそういうことに言及がありません。「怪物だぁ!」の一言で収められています。
これに対して「(平成)ガメラの世界に亀がいないのと同じように、この地球には(リアル世界にいるような姿形をした)蟻・蜘蛛・ダンゴムシがいないのでは?」という説を聞きました。なるほど。
人類とコロニストが初めて遭遇した際「人間と似すぎている、撃ちたくない!」という発言があります。
タッドポールともどもカエルと言及されない……と思いきやタッドポール(tadpole)はオタマジャクシの意味を持つらしいです。
なのでもしかしたらカエルは地球にいてもおかしくない……のかなぁ。EDF世界でタッドポールという言葉がどういう意味を持つかはわかりませんが、おそらく地球にいる既存の生物と同じ名前をつけることはないと思うので、もしかしたら神話の世界の生物だったりするのかもしれません。
人類の正体
「あるいは、我々自身がプライマーが生み出した生物……あの怪物たちのようなものなのかもしれません」という発言があります。
ただの思いつきのような発言ですが、考察を重ねるうちに「そうなのかもしれない」と思えるようになってきましたので記します。
EDF兵士はコロニストを見て「あれがエイリアンか……人間そっくりだ!」と言い、本部は「まるで人間だ……こうまで酷似しているとは」と評しています。
が、それ以上に驚くべき会話があることに気づきました。
「宇宙人の目撃情報があります」
「宇宙人……?」
「人間と酷似した生命体とのことです」
「エイリアンは人間と似ているということか?」
「頭が1つ、目が2つ、手足は2つずつ、二足歩行です」
「完全に人間と同じというわけか……。信じられん」
これからわかることは以下です。
- 少なくとも地球では頭が複数ある生物が珍しくない
- EDF世界の地球は私たちの地球と生態系が大きく異なる?
- 実際に目にしたわけではなく「頭が1つ、目が2つ、手足は2つずつ、二足歩行」という情報だけで人間と同じだと評することができる
よってこのことからこの世界に人間に似た生物はいない、すなわち猿はいないんじゃないか?という推測が浮かび上がってきます。類人猿がいないとなると驚くべきことです。この世界では空飛ぶスパゲッティモンスター教が市民権を得てしまいます。
類人猿がいないとなると、人類はどこから発生したの?という話になりますが、ここで冒頭の「プライマーが人類生み出した説」につながります。
初めて聞いた時は唐突すぎて「そういう噂だ(定型文)」って感じだったんですが、ここにきて信憑性がでてきます。
「空から黄金の船が降りてきた」という神話があるくらいなので「人類は下から空を見て、神を見た」すなわち地球には先に人間がいたと思っていたのですが、
- プライマーが人類を地球に放つ
- しばらくしてプライマー訪問(神話)
- さらにしばらくして地球侵略開始
と考えると矛盾もないでしょう。あるいは「墜落した宇宙船に乗ってたのが人類だった」という推測もアリかもしれません。ここら辺は妄想次第で色々とストーリーができますね。
ただし上記の説はある疑問点を残します。それはコスモノーツです。
「人型のロボットです! 敵の新兵器だ……!」
「以前のエイリアンとは違う! 人間形(がた)じゃないぞ!」
「人間には似ても似つかない!」
これらはEDF隊員の言葉ですがコスモノーツはコロニストと同様「頭が1つ、目が2つ、手足は2つずつ、二足歩行」という条件に合致しています。
少なくとも初見の印象は「人型のロボット」ということなので人っぽい形ではあるんでしょうが……。
あんまり意味がないかもしれませんが自分が考えた事を。
コスモノーツは大気汚染に耐性はある→それは自分の星の話であり別の惑星のウイルスにはさすがに耐性はない
あと、パッケージ地球に迫る光が11個ってこれはマザーシップ10+コマンドシップって事ですかね。
ウイルスについてはコロニストもコスモノーツも同条件なので目に見えないところで何らかの対策をしてるんじゃないかなと思います。
汚染物質というのは北京で大いに効果を発揮したと言うことから所謂PM2.5のようなその名の通りの汚染物質であると考えるべきでしょう。
その上で汚染物質に耐性のないと明言しているのですから、コスモノーツは
・そもそも文明の主ではない、コロニストと同じような存在
・大気汚染を経験したが耐性がつかなかったため宇宙服を着ている
の2択であると考えられます。
地球防衛軍5の元ネタは聖書やヨハネの黙示録かな?
神が降り立つとき、人類の7割が滅ぼされたり
マザーシップの数も使途を彷彿とさせる
個人的には『幼年期の終わり』『星を継ぐもの』あたりの影響を受けてるかなと感じました。
11番目の船はいきなり現れたことを考えると
何らかの理由で彼のものの乗った船が地球に墜落して故障
地球上で短時間飛行することくらいはできるけど帰還するのは不可能になってしまう
当時の地球で宇宙船を修理することも出来ず可能なら救援を呼ぶこともしたくなかったので、現地の知的生命体に干渉して文明を引き上げて宇宙船を修理させようと考える
ところが人類は過剰な武装を整えだしてしまう
それを自分を攻撃するためのものだと判断した彼のものがやむを得ず救援を要請する
彼のものが攻撃を受けていると判断した母星は地球に攻撃を開始、敵対勢力となった地球の文明を消し去り彼のものを救助するために行動を開始した
とか妄想してました
汚染物質については母星では大気汚染がなかったのか、無くなって長い年月が流れたために耐性のようなものが無くなったのか、大気汚染中に含まれる物質が地球と違っていただけのことなのか
色々予想は出来ますね
武器名の「ホーネット」も蜂がいないとすると変だし、武器関連は本編と切り離した方がいいのかもしれませんね。
サンドロット「へぇ!」